ハイボード 開発ストーリー
空気=丸みを帯びるという常識を覆す
完全な「板」状態を実現する独自素材。
「これだ!」とインスピレーションが。すぐに具体化し始めました。
昔からハイビックスで製造していたエアマットは、中に塩ビなどの素材で出来た仕切りをいれて、空気のふくらみを平らに保っていましたが、その構造では完全に平らにすることは出来ず、悩んでいました。
その時、エアマットは海水浴用などがメインでしたが、このエアマットをもっと色々な用途で使える、ニーズの高い製品にするにはクリアしたい壁でした。
そんな時に大阪で産業繊維の展示会がありました。そこで繊維をマットの中で仕切り代わりに張り、ふくらみを平均に保つ構造を思いつき「これだ!」と確信しました。
一目惚れでしたね(笑)。そこからすぐに、繊維を使った新しいエアマットの開発を始めました。

コスト面での問題でなかなか製品化に至らず、考え方をシフトし製品化に成功。
17~8年前に繊維を使った構造を思いつき、材料づくりから始めて大体4~5年は開発にかかりました。
様々な形で商品化しながら、徐々に改良を重ね、最終的に今の形に落ち着くまでにはもしかしたら10年近くはかかっているかもしれません。このハイボードのように素材から技術まで、1からすべて開発するには、途方もない根気が必要なのです。
最初に作ったのは、車の中に敷くマット。色々な自動車会社・ディーラーに提案しました。ですがハイボードは製造コストがとても高く、製品化には至りませんでした。
他にも色々な商品の試作品を作り、提案を重ねましたが、最終的にはコスト面からなかなか受け入れてもらえない日々が続きました。
画期的なものを開発した確信はあるのに、コスト面での問題でなかなか製品化に至らない…悩む日々が続いた頃、ハイボードを一般商品ではなく「道具」として使う案を思いつきました。そこでニーズがあったのが、”建築用の型枠”です。
従来の型枠は発泡スチロールなどが使われており、コンクリートが固まった後にその発泡スチロールを壊して取り除く作業がとても手間だったようです。その店ハイボードなら平らな面を維持する強度も持ちながら、コンクリートが固まったら空気を抜いて取り外せばいいだけ。
建設業の人たちからの評判もよく、やっとハイボードが陽の目を見れた記念すべき商品となりました。

小さなアイディアから成功が生まれる。原点に戻った「プール」がロングヒット商品に。
建設業界へ提案できたことで光明が見えたハイボードですが、やはりコストの高さから一般商品として提案できないことは悩みとしてずっとありました。そんな中、自分たちが昔から作っている小型プールに目を向けました。
空気式の小型プールはその時すでに普及しており、家庭や幼稚園などで広く利用されていましたが、ハイボードを使えば、より丈夫で縁に座ってもつぶれたりしないプールになる、と試作を始めました。最終的には韓国のメーカーとタイアップし、ついにハイボード製のプールが完成しました。
これが嬉しい事に超ロングヒット製品になり、10年以上たった今でも製造を続けています。幼稚園の方からの評判もよく、何度も修理を重ねて使ってくれています。
一般商品→土木関係、と提案を重ねていって最後には自分たちがずっと製造していたプールに行き着くなんて、最初は予想していなかった嬉しい誤算でした。
「空気でふくらむ」製品はどんな業界の悩みも解決できる可能性があります。
ほんの少しのきっかけから、この素材がどんな製品・どんな業界に問題解決をもたらすのかというアイデアを得て、試作を重ね、提案する。この繰り返しをしなければ、ハイボードもただの「丈夫だけどコストがかかるエアマット」というだけで、なにも生み出せなかったし、プールのヒットもなかった。 わたしたちの仕事は新しいものを生み出すだけでなく、アイデアと提案力が一番のキーになるのです。



